365日毎日、首・肩・背中が凝ってしまう理由

普段、パソコンやスマホをたくさん使うわけではないのに首や肩、背中が凝ってしまう。ただ立っているだけで首や肩、背中が凝る、ただ歩いているだけで首や肩、背中が凝る。もう一年中、慢性的に首や肩、背中が凝っているという人がいます。

中にはウォーキングなどをして運動をしているにもかかわらず凝ってしまうという人がいます。そして、整体やマッサージにも行くけど、楽になるのはその時だけで、次の日にはまた戻ってしまうという人がいます。そしてこの悩みがある人の多くが自律神経も乱れやすい傾向になります。これを見ている人で、私のことだ!って思う人も結構いるんじゃないでしょうか。

この状態はもう良くならないと思っていませんか。ですが、まだあきらめるのは早いです。実は、脳のある部分の働きが低下してしまうと、このようなことが起こってしまうことがあります。今回はそのことについてお話します。

姿勢制御をしている小脳

慢性的に首、肩、背中が凝ってしまう人が低下してしまっている機能とは、筋肉の緊張や姿勢制御やバランス感覚に重要な小脳の働きです。小脳は、動作に関わる、脳から体に送られる信号だったり、体から脳へ送られる信号を調節してくれています。その働きにより動作がスムーズに行えます。もしこの小脳がちゃんと働いてくれないと、体の動きは大雑把になりぎこちない動きになってしまいます。ただちょっとした機能の低下では、動作の変化を実感することは出来ないことが多いですが、そのわずかな変化が首や肩、背中の筋肉に影響を与えます。

小脳

その小脳の中に、前庭小脳と呼ばれる部分があります。前庭という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、前庭とは、耳の奥にある三半規管や蝸牛という平衡感覚に関わる器官のことで、そこと関りを持つ機能のことを前庭系と言います。この前庭系は小脳や脊髄、眼球運動に情報を送っています。だから前庭小脳というのは平衡感覚に重要な部分になります。この平衡感覚に関わるというのが、首や肩、背中の凝りや張りを引き起こす要因になっています。そして、平衡感覚の問題は、自覚はなかったとしても、フワフワ、フラフラ動揺したり、めまいや吐き気などを引き起こしたりして、自律神経のバランスも崩すことになります。

ではなぜ小脳に問題があると、ただ立っていたり歩いているだけで、首や肩、背中が張ったりするかというと、平衡感覚が低下した状態で、立っていたり、歩いたりすると、自分か気付かなかったとしても、体が極わずかに揺れてしまい姿勢が不安定になります。だけど、それだと、姿勢を維持できなくなったり、歩きにくくなったりしてしまうので、首や肩、背中の筋肉を強く働かせて、無意識に姿勢を保とうとしてしまいます。だから、ただ立っているだけ、ただ歩いているだけで、首や肩、背中に余計な力が入ってしまうのでどんどん筋肉が疲労して凝ってしまいます。そしてそこから自律神経も乱れていきます。

一般的な整体やマッサージだけでは治らない

以上のような理由から、整体やマッサージなどで筋肉を緩めたり、骨格の歪みを調整しても、小脳の問題が残っていると、その整体院からの帰りに歩いて帰れば、その時、無意識に首や肩、背中の筋肉を使ってバランスを取るため、早い人だと家に着いた頃にまた首や肩、背中が凝ってしまっています。

そうならないためには、必ず小脳の問題にも対処しなければなりません。当院では、小脳を含めた平衡感覚機能も検査をするので、小脳の機能に問題があれば必ず対処します。ただ、小脳の問題が起きている場合は、おそらく長年、その問題が起きた状態が続いている可能性が高く、その機能を回復させるために何度か通っていかなければなりません。もちろん、自宅でも行えるセルフケアも指導しますので、それをしっかりやっていただくことで、早く変化が出る可能性が高くなります。

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