【自律神経失調】テレビを見ていると起きる頭痛

何かがきっかけで頭痛が起こることがあります。きっかけは様々で、匂い、飲食物、光、音、ストレスなど、様々です。
今回は光が誘因になっていた可能性があります。

※この症例で行っているアプローチは、この方の問診内容や検査結果をもとに考えて行った方法です。他の人に同じことをしても必ず効果が出るわけではありません。効果には個人差があり、アプローチ方法も個別に合ったものを行う必要があります。また問診票を見返しながら記載していますので、多少の記憶違いがある場合があります。

【症例:10代女性】
[主訴]
スマホ(主にYouTube)やテレビを見ていると、締め付けられるような頭痛が週に2、3回起こる。

[主訴以外の症状]
めまい。
音や光に敏感。
驚きやすい。
喉が詰まる。
汗をかきやすい。
猫背。

[本人の希望]
頭痛が出なくなると嬉しい

[所見]()内は問題が推測できる場所。重要な情報に◎
・瞳孔が開いている(首の下部、中脳、自律神経)◎
・モロ反射陽性(脳の発達、自律神経)◎
・発声時の咽頭部の動きの低下(脳幹、自律神経)
・手の平の汗(自律神経)
・起き上がるときにふらつく(脳幹、自律神経)◎
・ゆっくりと動いているものを目で追えない、寄り目が出来ない(脳、脳幹)◎

[施術]
目の動きを改善するためのトレーニング→寄り目が少しできるようになる。
副交感神経を働かせるために迷走神経を刺激(内臓のマッサージ、発声など)→発声時に咽頭部の動きが改善。
モロ反射を改善するためのエクササイズを毎日行うように指導。
眼球運動を指導。
スマホの使用頻度を減らすようにアドバイス。

6日後
2回、頭痛が出た。指導したトレーニングをやっているか確認したところ、2回だけやったという回答。母親にトレーニングの重要性を再度伝えて、頑張ってもらうようにお願いしました。

17日後
前回の後、1度だけ頭痛が出た。トレーニングは毎日行っている。モロ反射は初回より反応が小さくなっているが、まだ陽性。

24日後
頭痛は出ていない。目の動きは良くなっている。モロ反射はまだ少し出る。

さらに1ヶ月後
頭痛はほとんど出ていない。モロ反射も消失。
起き上がった時のふらつきもほとんど起きない。
驚きやすさは減ったような気がすると言う。

[考察]
主に2つの要因が症状を引き起こしていたと推察。
一つは光刺激で中脳~後頭葉が過剰に刺激されて、自律神経が乱れて頭痛が誘発。その他のめまいや手汗なども、同様の理由。もう一つはモロ反射も影響していたと考えられます。モロ反射が起こるということは、必ず交感神経が過剰に働きますし、音や光に過敏になり、驚きやすいというという特徴があります。モロ反射については「発達障害」のページをお読みください。

症状の中に、子供のころから光や音に敏感で、さらに驚きやすいというものがあれば、年齢に関わらずモロ反射の残存を疑って検査をします。私の経験上では、だいたい5人の内、1人か2人は陽性反応が出ます。

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