【坐骨神経痛】座って仕事をしていると、太ももの裏に激痛

10分以上、座っていると左の太ももの裏に強い痛みとしびれが出てくる。
意外とよく聞く症状です。

病院で医師から椎間板ヘルニアの可能性があると言われる。

このような場合、当院のような手技治療院ではどういったことをすると思いますか?

以前書いた記事「【太ももの裏の痛みとしびれ】病院での診断は椎間板ヘルニア。しかし実際は、、、」の症例です。

※この症例で行っているアプローチは、この方の問診内容や検査結果をもとに考えて行った方法です。他の人に同じことをしても必ず効果が出るわけではありません。効果には個人差があり、アプローチ方法も個別に合ったものを行う必要があります。また問診票を見返しながら記載していますので、多少の記憶違いがある場合があります。

【症例:50代男性】
[主訴]
座って10分くらいすると、左の太ももの裏に痛みとしびれが出てくる。徐々に痛みが強くなってくるので、お尻や腰を動かしたり、立ち上がったりして誤魔化しながら作業を続けている。
病院では椎間板ヘルニアと言われて痛み止めを処方されているが、あまり効果がない。

[主訴以外の症状]
肩こり、腰痛

[本人の希望]
長時間、座って仕事が出来るようになりたい。

[所見]()内は問題が推測できる場所。重要な情報に◎
・座った姿勢では腰と背中が大きく丸まっている。(ハムストリングス、骨盤、腰椎)
・足に感覚の異常は無し。膝蓋腱反射、アキレス腱反射も正常。◎
・あお向けて寝て、左足の膝を伸ばした状態のまま、足を上げていくと30度くらいで太ももの裏に痛みが出るが、痛みが出たところから少し足を下げて、足首を反らしても痛みは出ない(椎間板ヘルニアの検査)。
・うつ伏せで寝て左膝を後ろに曲げるように力を入れさせ、それに抵抗をかけると太ももの裏に痛みが出る。その他の足の筋力は正常。(ハムストリングス)
・左の太ももの裏と左の背中の筋肉が右側と比べると、盛り上がるほどに張っている。押すと圧痛がある(★の辺り)。(ハムストリングス)

[施術]
太ももの裏の筋肉を揉んでも全然緩まないので、背中の筋肉を先に緩める。すると太ももの裏の筋肉の張りが少し落ち着く。
左の骨盤が前に傾いているので、元の位置に戻す。
再度、SLRを行うと、足が45度くらいまで痛みが出ない。
太ももの裏と背中の筋肉を緩めるためのエクササイズを毎日3回行うように指導。

7日後
30分くらいは座っていられるようになった。

14日後
ほとんど痛みが出なくなった。

[考察]
最初の検査で、神経痛ではない可能性が高かったので筋骨格系の問題と推測。
背中の筋肉を緩めると、太ももの裏の筋肉が緩んだ理由は、背中の筋肉は筋膜を通して太ももの裏の筋肉と繋がっています。だから背中の筋肉を緩めることで、太ももの筋肉が緩んだと考えられます。おそらく、背中の筋膜が太ももの裏の筋膜を引っ張っていたために、先に太ももの裏を緩めようとしても緩んでくれなかったではないでしょうか。この方は、座ると腰と背中が大きく丸まるため、普段から背中の筋肉に負担がかかっていた可能性があります。

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