【坐骨神経痛】50m歩くと痛みで歩けなくなる
70代女性/仕事:主婦/運動:ソシアル(社交)ダンス(週1~2回)
主訴:左のお尻から脛にかけての痛み
痛みの強さ(10が最大で日常生活困難):7
3ヶ月ほど前から、ダンスの後や歩いている時にお尻の横から脛にかけて痛みが出るようになる。徐々に痛みは強くなり、現在では50mほど歩いたら痛みが強くなり、一旦休まないと歩くことが出来なくなる。ダンス中は痛みが少なく、その後に痛みが強くなる。家の中の生活にはそれほど支障がない。
1ヶ月間、接骨院に通うが改善せず。その後、整形外科を受診し、脊柱管狭窄症(腰椎4番5番間)と診断される。もともと腰の骨にすべり症がある。
中央林間カイロによる見立てとアプローチ
痛みの出る状況や、痛みの範囲から神経障害の可能性は低いと思いました。しかし、脊柱管狭窄症と診断されているので、神経障害があるか検査してみると、当オフィスでは神経の異常が疑われる検査結果は出ませんでした。
少し休むと再び歩けるようになる、これは間欠性跛行と言い、脊柱管狭窄症によく表れる症状です。しかし、必ずしも間欠性跛行があるからと言って、神経障害とは限りません。
立位で体を横に倒してもらうと、右側へ倒れにくいのが分かる。お尻の横に付いている、小殿筋の筋力テストをすると、左側はほとんど力が入りません。左の小殿筋を押すと、脛までしびれるような感覚が出る。
痛みの原因は小殿筋の筋膜性の問題である可能性が高いと考えました。小殿筋を緩め、全体のバランスを整えて、左足に負担がかからないように調整。自宅で小殿筋を緩めるストレッチを指導。
2回目(3日後)、施術後の翌日と翌々日は歩いても痛みは出なかったが、今日は痛みが出た。小殿筋を押すと、まだ脛までしびれ感が出る。
3回目(さらに3日後)、痛みは出ていないが、何となく脛に違和感がある。
4回目(さらに7日後)、ダンスをした後や、長時間歩いても痛みは出ていない。
考察・まとめ
この方の今回の症状の原因は筋膜性のものでした。では、病院で診断された脊柱管狭窄症ではないのかというと、脊柱管が狭窄はしているのは間違いないと思いまが、それが今回の症状を出していたわけではありません。
出ている症状と構造の異常(脊柱管狭窄症)が必ずしもイコールではありません。それを判断するためには整形外科学検査や神経学的検査が重要になります。