スマホを見ていると【めまい】が起きるメカニズム

スマホの画面をスクロールしているとめまいのような感覚が起きることがあります。経験したことある人も少なくないと思います。私はスマホではありませんが、PCの画面をスクロールしているときにめまいが起きたことがあります。

目を動かす神経システム

なぜ、こんなことが起きるかというと、原因の一つは目を動かす神経システムに問題が起きているからです。目を動かす神経システムは、平衡感覚に関わる三半規管や姿勢制御や筋肉の張りの調整を行う小脳と連携しています。だから目の動きに問題が起きるとめまいや、めまいのようなフワフワ、クラクラといったような感覚が起こります。

スマホの画面をスクロールするとき、目はどんな風に動いていると思いますか?

スマホの画面を上下にスクロールしていれば目は上下に動き、左右ににスライドさせれば、目も左右に動きます。そして、目標物を捉えて視線を止めます。実際には以下の映像のような目の動きをします。

こちらの映像の目の動きは、スマホの画面を上方向にスクロールしている状態の目の動きです。よく見ると、目が上に動く時はゆっくりで、真ん中に戻る時は素早く動いているのが分かると思います。そして戻った時に目標物を捉えています。下にスクロールした場合は下にゆっくり動き素早く戻る。右にスライドした場合は、右にゆっくり動き素早く戻る。左なら左にゆっくり動き素早く戻る、という動きをします。この目の動きを視運動性眼振と言います。

これは意識して動かしているわけではなく、反射で動いています。この目を上下・左右に動かす、そして目の動きを止めると言った神経システムのどこかに問題があるとめまいのような感覚を起こします。

例えば、目線を真ん中に戻すことが出来なければ、視線は映像が動いている方向にどんどん流れてしまい、目標物をちゃんと捉えることが出来なかったり、あるいは目線が戻った時にそこでピタッと止めることが出来なければ、視線があっちこっちに行ってしまって、やっぱり目標物を捉えることが出来なくなります。そうすると視界がグルグル動きますよね。先ほども言ったように、目の動きは三半規管など平衡感覚の神経システムと繋がっているため、視界が動くことで体が動いていると脳が勘違いをしてしまいます。すると、フワフワ、クラクラしたり、めまいのような感に陥ります。

これがスマホの画面を見ているときに起きるめまいのような感覚の原因です。

このめまいは治せるの?

では、このめまいを起こさなくすることが出来るかというと、出来ます。改善するためには、上でも説明した視運動性眼振が正常に起こるように神経機能を調整すれば、このめまいは起きなくなります。しかし、この調整には、眼球運動にかかわる神経生理学の知識が必要です。そして、眼球の動き方を見て、大脳皮質や三半規管、小脳はどのように機能しているのかが分かり、その機能を改善するためには、どのような刺激を入れるべきなのか分析できなければなりません。このめまいを訴える人が、全員、同じ部分が問題を起こしているわけではありません。だから対処方法も一人一人違ってきてしまいます。

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