なぜ肩を回すとゴリゴリ音が鳴るの?治し方は?

特に痛みは無いけど、肩を回すとゴリゴリ音が鳴る。そんな経験ありませんか。多くの場合は、インピンジメント症候群と呼ばれるものです。インピンジメントとは「当る」「衝突する」と言う意味です。関節動作時に肩周辺の筋肉や腱、関節包が圧迫や絞扼(こうやく)されておこる現象をインピンジメント症候群と言います。野球の投球時に痛みが伴う場合は、野球肩とも呼ばれます。放っておくと、炎症を起こし四十肩などの要因になることもあります。インピンジメントは、肩関節の構造的あるいは機能的な問題で、正常に動作しないために発生してしまいます。

構造的な問題とは、骨などの構造物の変形など。
機能的な問題とは、筋肉の働き方の異常など。

ここでは、機能的な問題に対して説明と改善させるために必要なことを書きます。ただ、一般的に多くみられる原因とその対処になりますので、全ての人に効果があるわけではありませんのでご注意ください。

筋肉の働きの問題によって肩を動かす時に音が鳴る

腕を横に広げる(以下、外転)と、矢印の部分の間隔が狭くなります。ここに関節包や筋肉、腱などが挟まり、肩を動かしているときに擦れて音が鳴ることがあります。これがインピンジメントを起こす原因です。しかし、人の体は本来そういった不具合を起こさないようになっています。その不具合を起こさないようにしてくれているのが筋肉です。

外転していく際に、関節の隙間が狭くならないようにするには、上腕骨頭(腕の骨の丸みのある部分)が最初の位置から離れないようにすることと、上腕骨を後ろに捻じる(骨の形状による効果)ことの2つの作用で、矢印の部分の隙間を確保することが出来ます。

肩の動作に関わる重要な筋肉は回旋筋腱板(ローテーターカフ)です。回旋筋腱板は、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つを言います。肩のインナーマッスルとも言われています。

※1:背中側から見た図

※2:お腹側から見た図

それと、これは回旋筋鍵盤ではないのですが、上腕二頭筋の長頭も肩関節の安定性に関わります。

これらの筋肉はすべて、上腕骨が肩関節から離れないように安定させる効果があります。しかし、棘上筋は、筋肉の付いている位置の関係上、外転時に肩関節を下に引っ張ることは出来ません。棘上筋が強く働いてしまうと、上腕骨を上に引き上げてしまうので、逆に関節の隙間を狭くしてしまいます。つまり、棘上筋は働き過ぎてしまっては困ります。外転時に上腕骨頭を肩関節から離れないようにしてくれる筋肉は、棘上筋を除いた、棘下筋と小円筋、肩甲下筋になります。

これら4つの筋肉の働き方のバランスが重要なんです。そして、多くの人が上腕骨頭を内下方に引っ張る筋肉がうまく作用していない場合が多く、肩を動かした際に関節を安定させられず、間隔が狭くなりゴリゴリと音が鳴ります。

筋肉のストレッチして柔らかくする

筋肉が固まっていると、関節に引っかかりやすくなるので、まずはそれぞれの筋肉をストレッチやマッサージをして、柔らかくしてください。

やり方は何でも構いません。先ほど説明した棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋、上腕二頭筋を緩めてみましょう。

筋肉を正しく動かす

筋肉をマッサージしたりストレッチをすることによって、少し音が減るかもしれません。ですが、それだけで完全に音を鳴らなくするのは難しいです。筋肉は肩の動作時に正しい順番で働くことで、正常な関節運動が行われます。その運動連鎖を回復させるために重要なのが運動療法です。

肩の音が鳴るときの、腕の位置によって、どの筋肉が働いていないのか、おおよその検討がつけられるので、その位置で、特定の筋肉を使うようなエクササイズを行うのが効果的です。

まずは以下の動画で説明している運動を行い、肩関節の運動を改善しましょう。

肩の痛み・動きが驚くほど軽くなる【四十肩・五十肩・インピンジメント症候群】

次に、回旋筋腱板の運動を加えます。

たとえば、腕を0~60°外転させた段階で音が鳴るようなら、棘上筋がうまく働いていないのかもしれません。ただ、前述したように、棘上筋は肩関節を下方に引っ張ることが出来ないので、この筋肉が原因でゴリゴリ音が鳴ることはあまりありません。むしろこの筋肉が挟まって音が鳴ってしまうことの方が多いです。

多くの場合は90°以上外転させたところで音がなります。その場合は、棘下筋や小円筋の外旋作用や、上腕骨頭を肩関節に安定させる働きが弱っているか、肩甲下筋が固まっていて、棘下筋や小円筋の外旋作用を邪魔している可能性が考えられます。

この場合、この動画で行っているベルトで肩を固定した状態で、音が鳴る手前で肩の外転を止めて(ベルトで肩を固定すると、音が鳴らなくなることがありますが、音が鳴っていた角度の手前で外転を止めます)、腕を内側(親指が前にくる動き)に捻じったり、外側(親指が後ろに行く動き)に捻じったりする運動に、少し抵抗を加えながら行うことで、筋肉の機能を回復させます。もし内側に捻じった時に音が鳴ってしまう場合は、外側に捻じる運動を主に行ってください。反対に外側に捻じるときに音が鳴れば、内側に捻じる運動を主に行います。

抵抗の加え方はゴムバンドを使うのが効果的ですが、無い場合の代用として、500mlのペットボトルに水を入れて、それを握った状態で腕を動かしましょう。

まとめ

腕を動かした際に、肩がゴリゴリ音が鳴る原因は、肩関節の隙間が狭くなり、筋肉や腱、関節包などが擦れてしまうからです。それを解消するには、硬くなってしまった筋肉を緩める事と、関節が正しく動くようにするためのリハビリです。

もし、肩のこすれる音で悩んでいる方は、中央林間カイロプラクティックオフィスにご相談ください。

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