本当のアジャスト(ボキボキ矯正)は危険性が低い

整体やカイロプラクティックと聞くと、ボキボキ矯正するイメージを持っている人も多いと思います。怖いと感じる人もいれば、気持ち良いと感じる人もいます。

本来、カイロプラクターが行うボキボキ音が鳴る矯正を、アジャスト(アジャストメント)と言います。それ以外は、矯正、ボキボキ矯正、スラスト、または、アジャストを含め、まとめて高速低振幅(HVLA)矯正と言ったり、様々な呼び方があります。

今回は、中央林間カイロプラクティックが行うアジャストは、安全性が高いということについて、解剖生理学と神経生理学の観点で解説します。

ズレた骨の位置を元に戻している訳ではない

多くの人は、アジャストを「ズレた骨の位置を戻している」と思っているのではないでしょうか。実はそうではありません。しかし、日本において、カイロプラクターと名乗る人や整体師の中には、カイロプラクティックや生理学の知識が浅い人がたくさんいて、本気で骨の位置を元に戻していると思ってい人たちがいます。こういった考えでボキボキ鳴らすような矯正していると、威力が強すぎて体を壊してしまうこともあります。だから、カイロプラクターや整体師なら、誰が矯正しても安全、というわけではないので注意してください。特に、気持良いからという、安易な気持ちでは受けるべきではありません。

アジャストは、骨の位置を動かすことが目的ではなく、関節に強い刺激を入れることが目的なんです。そうすることによって、体に2つのことが起こります。一つは、関節の動きが良くなること、そしてもう一つは、その刺激が神経から脳へ伝わり、生理学的な反応が体に起こるということ。アジャストは、この2つの作用を起こすために行うのであって、骨を動かすために行うわけではありません。これらについても、後ほど詳しく説明します。

では、どうして中央林間カイロプラクティックオフィスで行うアジャストが安全かと言うと、それは解剖生理学と神経生理学に基づいて、体に害が及ばない範囲で行っているからです。

アジャストする場所は?

アジャストする場所は必ず関節になります。関節とは骨と骨の連結部分のことです。背骨や骨盤だけでなく、手や足の関節も矯正することがあります。関節以外の場所を矯正することはありません。そして、関節ならどこをアジャストしても良いわけではありません。アジャストして良い関節は、周辺の腱や靭帯、筋肉などの軟部組織が硬くなって柔軟性の無い、動きの悪い関節です。

万が一、柔軟性のある動いている関節をアジャストてしまうと、動きすぎてしまい、腱や靭帯が引き伸ばされて関節を壊してしまう危険性があります。さらに、そうやって壊されてしまった関節は、二度と元の状態には戻らない可能性があります。腱や靭帯は、筋肉と違って一旦引き伸ばされてしまうと、元の長さに戻ることはほぼありません。そのため関節ならどこを矯正してもいいわけではありません。

ボキボキ音の正体

アジャストすると、ボキボキ音がすることがあります。この音はキャビテーションと言います。関節は関節包という袋に包まれていて、その中には滑液という液体が入っています(これが潤滑剤になり動きが滑らかになります)。この関節包がアジャストによって引き伸ばされると、中の圧力が陰圧になり、液体が気化して泡が発生します。この時に音が鳴ります。これがボキボキ音の鳴る正体です。そして、一度、気化した泡は、しばらく時間が経つと再び液体に溶け込みます。そのため一度音が鳴った関節は、すぐにもう一度アジャストしても音はなりませんが、しばらくすると音が鳴るようになります。

ボキボキ音と効果は関係ない

実はこの音はアジャストの効果とは関係がありません。音が鳴らないと「失敗した」と思ってしまう人も多いと思いますが、最初に書いたように、アジャストの目的は、関節に強い刺激を入れることであって、音を鳴らすことではありません。だから、ボキボキ音と効果は関係ありません。これを知らない人がアジャストすると、音が鳴らないから失敗したと思い込んで、何度も同じ場所をアジャストしてしまい、腱や靭帯が引き伸ばして関節を壊してしまう危険性があります。

【効果1】アジャストの解剖生理学と安全性

アジャストを行う場合、解剖生理学と神経生理学の知識が必要です。解剖生理学の知識があれば、どのように関節を動かしたら危険で、どのように動かせば安全か、を知ることが出来ます。

まずは解剖生理学に基づいて。この説明で、アジャストの効果である関節の動きが良くなるということと、中央林間カイロプラクティックで行うアジャストが、安全だということについて、動画で解説します。動画では、首に対するアジャストの危険性と誤解についても解説しています。

【効果2】アジャストの神経生理学

冒頭で書いた「刺激が神経から脳へ伝わり、生理学的な反応が体に起こる」ということについて解説します。

関節に強い刺激が入ると、その周辺にある固有受容器という「関節の位置や動いている方向を感知しているセンサー」が反応し、脳へ信号を送るのと同時に、脊髄を介して同じ筋肉に信号が返ってきます(脊髄反射)。この信号の伝達によって、体に2つの反応が起こります。

筋肉が緩む

このセンサーの一つは腱紡錘(ゴルジ腱器官)と言い、筋の張りを常に監視しています。筋が強く収縮すると腱が引き伸ばされ、腱紡錘が反応します。さらに筋肉が強く収縮し続けると筋肉が壊れてしまうので、それを防ぐために伸張反射(脊髄反射)(図1)が起こり、同じ筋肉に「緩みなさい」という命令が返ってきます。そして筋肉を緩め、筋肉が引きちぎれるのを防ぎます。

例えば、床に置いてある100kgのバーベルを一気に持ち上げようと、急激な力を入れた場合、それを持ち上げられるだけの筋力が無ければ、筋や腱はその負荷に耐えられずに壊れてしまいます。こういった怪我を防ぐための神経生理学的な作用です。軽いと思って持った荷物が、予想よりはるかに重くて、腰を痛めたことがありませんか。もし、その時、脊髄反射が起きていなければ、筋断裂など、もっとひどい怪我をしていたかもしれません。

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つまり、腱を強く引き伸せば、伸張反射が起こり、筋肉が緩みます。この反応を、アジャストで故意に起こすことで、筋肉を緩めることが出来ます。これがアジャストによる神経生理学的な反応の1つです。

姿勢が変わる

腱紡錘を含む固有感覚の信号は、脊髄を通って小脳へも伝えられます。小脳は、筋肉の緊張をコントロールして、姿勢制御をします。その小脳から、大脳の運動に関わる部分とコミュニケーションをとり、運動の計画や筋肉を動かすタイミングなどの調節も行います。姿勢や運動に何らかの異常が見られるなら、小脳を無視することが出来ません。

脳や小脳は、常に固有感覚から送られてくる信号を感知しています。しかし、これは固有感覚に刺激が入るから出来るわけですが、もし固有感覚から信号が送られてこなくなると、脳や小脳は、その関節がいまどの方向を向いているのか、筋肉の長さが伸びているのか、それとも縮んでいるのか、状態を知ることが出来ません。

例えば、目をつぶっても肘を90°だけ曲げようとした場合、普通はできますよね。それは、肘の角度と、筋肉の働きに関するこうゆう間隔の信号が、脳へ伝えられているためです。もし、この信号が脳へ伝わらなくなると、しっかり90°曲げることが出来ません。曲げすぎてしまったり、角度が足りなかったりしてしまいます。

このような状態が起きる要因は、関節が固まってしまって動かなくなることです。すると、その関節が動かないので、固有感覚の信号が発信されません。もし、これが背骨て起きると、姿勢が歪んでいても気づけないので、歪んだままになります。自分では真っすぐに立っているつもりなのに、体が傾いていたり、首が曲がっていたり、人から指摘されたり、写真を見返したときに気づいたことはありませんか。もしあるなら、背骨からの固有感覚の信号が、脳へ伝わっていないのかもしれません。

アジャストは、この固有感覚に刺激を入れることで、センサーが働き、脳へ信号を送り出してくれるようになります。すると脳は、背骨の歪んでいる方向を認識して、修正することが出来るようになります。これが2つ目の神経生理学的な反応で、アジャストによって姿勢が良くなる理由です。決して、ズレた骨を動かして姿勢が整ったわけではありません。

まとめ

ここまで説明した理由から、中央林間カイロプラクティックオフィスで行うアジャストメントは、安全であり、効果的な理由です。

最後に、アジャストをすると、気持ちいと感じる理由を教えます。アジャストを受けると、脳内でオキシトシンという快楽物質が分泌されます。それにより気持ちいいと感じています。これを求めるために、ボキボキ鳴らしたがる人がいますが、上でも説明したように、体を壊す危険があるので、決して、無暗にボキボキ鳴らしたりしないでください。

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