腰痛の原因について

実は腰痛はとても複雑です。例えば、10人が同じ場所に痛みがあったとしても、10人とも原因が違うこともあります。腰を曲げることが出来ない人、反らすことが出来な人、捻じることが出来ない人など、痛みが出る動きも一人一人違います。「腰が痛いから腰が原因」と思うかもしれませんが、腰痛は腰に負担がかかった結果痛みが出ているだけで、負担を増やしている原因は別のところにある場合がほとんどなんです。

腰痛の原因は腰ではない?

整体をしている人なら、ほとんどの人が知っていることなんですが、一般の方にはまだまだ信じられない言葉かもしれません。腰痛の原因は、多くの場合、腰以外のところが原因になっています。腰痛になる事例を紹介します。

1.血流が悪いと腰痛になる

長時間座っていて、腰が痛くなたことはありますか。そして、それは動き始めで特に痛みが強く、しばらく体を動かしていると、痛みが無くなってきませんでしたか。それとも、その後も腰の痛みや不調が続きましたか。もし、体を動かすことによって痛みがなくなるような、一時的な痛みだったなら、その原因は一定時間、腰を動かさなかったことによって筋肉が固まり、血流が悪くなってしまったために起きた腰痛です。

血流が悪くなると、そこに酸素や栄養が行き渡らなくなり、筋肉に疲労(老廃物)がたまります。そして、その溜った疲労が、流れずにとどまると、痛みを感じさせる物質を放出して痛みが起こります。ですが、筋肉を動かして、体が温まってくると、溜っていた老廃物が血液と一緒に流れ出し、痛みが消えて無くなります。

この腰痛の対処法は、1.同じ姿勢を続けない。2.運動をする。3.マッサージやストレッチで筋肉を緩める。

2.腰以外が原因で腰が動かなくなる

これは、血流が悪いことに関連しますが、実は、体を動かしているつもりでも、腰だけが動いていないことがあります。そうすると、1で説明したことと同じように、腰の筋肉が固まってしまい、痛みを出します。こういう人は、腰ではなく、他の部分が腰の動きを代償して、あたかも腰が動いているように見せかけの動作が起こっています。

下の写真を見てください。2枚とも体を後ろに反らした写真です。しかし、一方の写真は、腰がほとんど動いていません。どちらの写真の腰が動いていないか分かりますか。

正解は左です。左の写真では、膝をくの字に曲げることで、体全体を後ろに倒しています。腰の部分を、左右の写真で比べてみると違いが分かります。右の写真では、腰が弧を描くように後ろに曲がっているのに対し、左の写真では、膝から胸までが直線になっています。つまり左の写真では、腰があまり動いていません。このように、自分では腰を動かしているつもりでも、腰が動いていないことがあります。そうすると、腰の筋肉が固まって血流が悪くなり、痛みを出します。

写真のように膝を曲げてしまう場合、股関節~お腹の前側が硬くなって、腰を反らすことが出来ていないることが原因の可能性があります。太ももの前の筋肉や、腹筋、お腹の奥の大腰筋が硬くなっていないかチェックする必要があります。あるいは骨盤や股関節に問題があるかもしれません。

この腰痛の対処法は、腰が反れない原因を取り除いてから、腰の筋肉をマッサージやストレッチで緩める事です。もし、繰り返すようなら、腰を使わずに体を動かしてしまうような動きを、脳が学習してしまっている可能性があるので、運動療法で腰が動かせるようにリハビリを行う必要があります。

3.腰以外が原因で腰が動き過ぎてしまう

これは2の腰が動かないことと逆で、動きすぎてしまうことで、筋肉や腰、骨盤の関節にダメージを受けて痛みを出します。下の写真を見てください。2枚とも体を後ろに反らした写真です。一見、右の写真の方が大きく後ろに反っていて、問題があるように見えるかもしれません。しかし、腰を痛めやすい動きは、左の写真になります。

左の写真は、足首から骨盤までが垂直になっていて、腰のあたりがもっとも大きく後ろに曲がっています。一方、右の写真は、足と腰が均等に弧を描くように曲がっています。この時の腰への負担は、腰が鋭角に曲がっている左の写真の方が大きくなります。つまり、腰だけが動きすぎてしまっています。そうすることで、筋肉や腰、骨盤の関節にダメージを受けて痛みを出します。

この写真のように、腰から急に曲がってしまうのは、足首や股関節が硬くなっていて、足が弧を描くように反れないことが原因の可能性があります。ふくらはぎや太ももの前、お腹の奥の大腰筋が硬くなっていないかチェックする必要があります。あるいは足首の関節や、股関節に問題があるかもしれません。

この腰痛の対処法は、足首や股関節が曲がらない原因を取り除いてから、腰が動きすぎないように安定性を上げるために、腰やお尻の筋肉を鍛える必要があります。実は、動かないところを動くように調節するより、動きすぎているところを、動かないようにすることの方が、体の調整が難しく、時間がかかってしまうことが多いです。

腰痛の原因は十人十色

以上のように、動かさないことで、腰に負担が増えたり、動きすぎてしまうことで負担が増えて腰を痛めます。反らす動作を例に挙げましたが、腰を曲げるときの動きも同じです。他の部分が原因で、腰が動いていないか、腰が動きすぎていないか。足やお腹の問題だけが、腰に影響を与えるわけではなく、全身どの部分が腰に影響を与えるかは、人それぞれ違います。そのため、痛みの出る場所、痛みの出る動作が同じでも、原因が同じとは限りません。

腰の筋肉を緩めることで、一時的に痛みが取れても、ほとんどの場合、根本的な解決にならず、時間が経つと再び腰が痛くなってしまうのは、原因が残っているからです。

ぎっくり腰について

ぎっくり腰は、医学的には急性腰痛症と言います。これは一般的な腰痛と違い対処方法が変わります。

ぎっくり腰になった人の多くはこう言います。「特に大したことはしていない」。ではなぜ、大したことをしていないのに激しい痛みが襲ってくるのでしょうか。実は、腰痛の原因のところで話したように、腰に負担がかかりやすい状況が積み重なって、腰周辺の筋肉や軟部組織にちょっとずつ小さな傷がつき、それが積もり積もって、ある動作をきっかけに傷が繋がり、激しい痛みを出します。本来なら小さい傷程度なら、すぐに回復してくれるのですが、血流が悪くなっていることで、傷が治りにくくなっています。ぎっくり腰を起こす人は、もともとこういった状態にあります。

ぎっくり腰を起こしてしまった場合、通常の腰痛と同じような施術は出来ません。最初にするべきことは、いち早く傷ついた組織を回復させて、激しい痛みを取ることです。ぎっくり腰を起こしてしまった場合、するべきことは、アイシングと、出来るだけ早く体を動かすことです。

ぎっくり腰になった場合の対処方法は、こちらのページをご覧ください。

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