70代男性/仕事:無職/運動:たまにウォーキング

主訴:めまいが起こるとフラフラして倒れてしまうことがある。

めまい

めまいが出た時の状況

実はこの方、私の父です。

めまいが起こるとフラフラして倒れてしまうことがある。本人は酔っぱらったように真っ直ぐ立っていられなくなる、と言います。耳鳴りや難聴、頭痛、嘔吐などはないが、めまい発症時、物が二重に見えたりすることがある。自転車に乗っている時にめまいが起こり、転倒したことがある。庭仕事などで体を動かした後は高い確率でめまいが起きる。数分間、横になってジッとしていると治まる。発症頻度は週に1回ほどで、多い時は何日も連続して起こる。

耳鼻咽喉科、大学病院などで検査を受けるがハッキリとした原因は特定できず、薬だけ処方されるが現在まで改善はしていない。本人は、血圧の薬などいくつもの薬を飲んでいるので、その影響ではないかと疑っている。

めまいの強さ(10が最大で日常生活困難):9(めまい発症時)

見立てとアプローチ

・病院で詳しく検査しているので、腫瘍や血管障害の可能性は低い。
・難聴や耳鳴りがなく、めまいも回転性ではないためメニエール病の可能性は低い。
・頭部を動かしてもらったが、めまいが起こらないので良性発作性頭位めまい症の可能性は低い。
以上のことから、なにか物理的な原因が存在する可能性は限りなく低いと考えました。そうなると、平衡感覚に関わる神経や筋肉の働きの問題の可能性が高いことになります。ただ、まだ薬事性の可能性もあります。検査は、脳や脳神経の機能、三半規管、筋肉の固有受容器に対して行いました。

以下は、実際に行った検査の一部です。この動画で特に気になるのは0:30から行う検査です。目を閉じた状態で、私が指定した指で、自分の鼻の頭を触ってもらっていますが、左の指で鼻を触る時に、勢いよく鼻にぶつかっている様に見えませんか?これは自分の体がどのように動いているか、正確に認識出来ていない可能性があります

様々な検査結果から、左小脳の機能の問題が、めまいに大きく関わっている可能性が高いと考えました。

左側の小脳に様々な方法を用いて刺激を入れて変化を観察します。すると、最初に顕著に出ていた、立位時の動揺と左上の固視を再検査したところ改善が見られました。この方は、目の動きの異常が強く、眼球運動のエクササイズを毎日行うように指導しました。

2回目(7日後)、経過を聞いたところ、めまいはまだ出ていないと言います。庭作業も行ったそうですが、めまいは出ていません。立位時の動揺と眼の動きをチェックしましたが、以前のように問題は出ていませんでした。眼球運動がまだ綺麗に行えないので、エクササイズを続けるように指導。

4回目(初回から30日)、めまいは出ていない。立位時の動揺と眼の動きも問題なし。2ヶ月後もめまいは出ていないので、これで終了。