60代女性/仕事:ダンス指導/運動:ダンス

主訴:寝がえりするとめまいが起きる。

めまい

めまいが出た時の状況

8か月前に初めてめまいが起きた。寝ていても、左へ寝がえりをうつとめまいで目が覚めてしまう。耳鼻咽喉科を受診し良性発作性頭位めまい症(BPPV)と診断される。そこで、めまいを改善させるためのエクササイズが書かれたプリントを貰い、自宅で行うように言われる。言われた通りにエクササイズを行うと、めまいが強く起こるので怖くて止めてしまった。整体や鍼灸院へも行ったが大きな変化は出ていない。ただ、時間の経過とともに少しずつ良くなってきているように感じている。

めまいの強さ(10が最大で日常生活困難):6

見立てとアプローチ

お話を伺っていると、やはり病院で診断された通りBPPVの可能性が高いように思いました。そこで実際にBPPVかどうか確認するための検査を行いました。首を大きく回していくと、頭を左後へ倒したときに必ずめまいが起こります。この時に眼振が起こります。眼振の起こり方は、耳石が三半規管のどの位置入り込んでいるかによって異なります(椎骨動脈の狭窄などでも眼振が起こるので、眼振の方向がとても重要)。めまいが起こる頭部の位置と眼振の動きから、三半規管の一部である左後半規管に耳石が入り込んでいるBPPVであることが確認できました。

施術は病院で渡されたエクササイズと同じことを行います。Epley法(後半規管の耳石のエクササイズ)というものですが、これを行う際は必ずめまいが起こりますが、それでも続ける必要があることをクライアントさんによく説明し、理解してもらったうえで行いました。Epley法を1回行った後、もう一度左上を向くような動作をして確認しましたが、めまいは起こらなくなっていました。

その後、24時間、出来る限りリクライニング式などのソファーで休むようにしてもらい、完全に体を横にしないように指導しています。これは、すぐに頭を横にしたりすることで、再び耳石が三半規管に入り込まないようにするためです。

4日後にお越しいただき確認すると、その後めまいは起きていないそうです。本来、病院でEpley法を行えば良かったのですが、なぜかそこでは行わず、Epley法の最中には必ずめまいが起こると言うような説明も受けていなかったことが、いつまでも症状が続いてしまうことに繋がってしまいました。

Epley法を行う場合は、左右の後半規管のどちらに耳石が入り込んでいるかによってやり方が異なります。また、めまいが出ることでEpley法の最中に嘔吐する場合もあります(それでも続けます)ので、必ず専門の知識のある人に見てもらい、そこで行うか、しっかりと指導を受けてから行ってください(希ではありますが、後半規管ではなく、前半規管や外側半規管の場合もやり方が変わります)。