坐骨神経痛とだけ言われたら「原因が分からない」ってこと
こんにちは、中央林間カイロプラクティックオフィスの興津です。
実は私も坐骨神経痛になったことがあります。自分で治しました。
当院でも相談件数の多い症状です。
お尻や足の痛みで整形外科に行って、坐骨神経痛とお医者さんから言われることがあります。
そんな患者さんが多く来ますが、坐骨神経痛は病名ではないので、これでは原因が分かりません。
坐骨神経痛というのは症状を表している言葉になります。
頭が痛いのを頭痛、腰が痛いのを腰痛、と言うのと同じです。頭痛、腰痛という言葉だけでは、原因がなんだかわからないですよね。
つまり、坐骨神経痛と言われたら、原因が分からなかったということです。
もし、原因がハッキリと分かっているなら、ちゃんと病名で診断されます。例えば、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、です。
この二つは、その病名の通り、原因がハッキリしています。
なぜ坐骨神経痛の原因が特定できない?

整形外科では、どんな検査をしたか思い出してください。
レントゲン?MRI?
おそらく、ほとんどの人がレントゲンは撮っているはずです。そして、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の疑いが強い人は、MRIも撮ります。
では、この様な画像検査以外に何を検査しましたか?
体を動かしたり、筋肉を触ったり、力を入れて動かしたりしましたか?
おそらくほとんどの人が、そんなことはしていないと思います。
つまり、筋肉と関節の検査はしていないと言うことですよね。なので、当然ですが、ここに原因があった場合は気付きません。そして原因不明になります。
もちろん、ちゃんと検査するところもありますが、当院に相談に来る患者さんのほぼ全員が、筋肉や関節の検査を受けていない事実から、検査をするところは極希です。
原因が分からない坐骨神経痛の原因は?

原因が分からなかった坐骨神経痛の原因がどこにあるのかと言うと、やはり検査をしなかった部分にあります。
それは筋肉であることが圧倒的です。
実は筋肉の表面を覆っている筋膜は、神経痛のように広範囲にわたって痛みを出すことが最近では分かっています。それを筋膜痛、筋筋膜疼痛症候群と言います。
これについては、以前詳しく書いたのでそちらをご覧ください。
椎間板ヘルニア?実は原因は筋膜痛だった【トリガーポイント】
坐骨神経痛の原因の筋肉を探す
では、どうやって原因を見つけるか言うと、それは、対象の筋肉を押したり動かしたりします。
坐骨神経痛の原因の可能性のある対象の筋肉を、どうやって決めるかと言うのは、上のリンクのページにも書いてあるように、筋膜痛は、どの筋肉がどの辺りに症状を出すのか、すでにチャートが存在するので、それを頼りに問題の筋肉を探します。
重度な場合は、筋膜を刺激しただけで放散するように症状が現れます。
あるいは筋力テストをすると、力があまり入らなかったりします。
それが分かったら、実際にその筋肉を緩めてみて、症状に変化が出るかみます。
すぐに変化が出ない人もいますが、その場合は、変化が出るまで3~5回位かかる事もあります。
筋膜痛の治し方
筋膜痛の場合は、原因の筋肉を絞れるので、自宅でしっかりとセルフケアをしていただきます。
やり方は、テニスボールを押し当てるやり方になります。
以前書いた、腰痛解消のためのストレッチ集にそのやり方を書いています。ただし、ここに書いたやり方で、坐骨神経痛に効果が出るとしたら、お尻に対して行うテニスボールのストレッチだけです。
他の部分が原因だった場合のやり方はそれぞれ違います。
意外とコレが効果的です。その場で変化出なかった人でも、4,5日ちゃんと続けると、顕著に改善が見られる人がたくさんいます。
それ以外の方法だと、トリガーポイントブロック注射と言うのがあります。
これは、整形外科やペインクリニックで受けることが出来ます。が、最初にもいったように、整形外科では筋肉を検査しないので、この治療を受けられるところは限られてしまいます。
なので、「トリガーポイントブロック注射 病院」などで検索して調べてから受診してください。
このトリガーポイントブロック注射と、硬膜外ブロック注射は目的が違います。
トリガーポイントブロック注射は筋肉に対して行うのに対して、硬膜外ブロック注射は神経の周辺に行います。
間違えないでください。