体性機能障害部位の判断基準TART

TARTはオステオパシーでは体性機能障害の判断基準として当たり前のことですが、オステオパスに限らす、整体師、カイロプラクター、鍼灸師、柔道整復師などの施術家全てが理解しておくべき知識だと思います。

Tenderness:圧痛

Asymmetry:非対称性

Range of motion abnormality:可動域の異常

Tissue texture abnormality(changes):組織の質感の異常(変化)

これらの頭文字を取ってTARTと言います。障害部位を見極めるために見るべき重要なポイントです。

Tenderness:圧痛

触れたり、押したりしたときに出る痛み。筋肉における圧痛点の場合、その部分は索状硬結(しこりのようなもの)があります。実際に押してみて患者さんに痛みがあるかどうか確認することが出来ます。ただし、人によっては硬結を押しても痛みをあまり感じないことがありますので、患者さんの言葉だけを鵜呑みするのではなく、整体師の触診の熟練度も必要です。この圧痛点を押すと、飛び上がるような「ジャンプサイン」を示すことがあります。また、筋筋膜に問題がある場合、関連痛が対応する部分に現れることもあります(トリガーポイント)。

Asymmetry:非対称性

人の体はおおよそ左右対称の作りをしています。肩の高さの違いや骨盤の高さの違いなど、以前、整体師の姿勢の見方/静的な姿勢の分析で書いた内容をチェックします。骨格の左右の非対称性はもちろんですが、動作の非対称性や筋肉のトーンの非対称性もチェックします。

動作の非対称性とは、例えば左右に体幹を側屈させたときの角度の差や動きの質(動かし難い方があるか、ないか)の違いで、筋肉のトーンの非対称性とは起立筋などの左右の張りの違いです。

Range of motion abnormality:可動域の異常

関節には正常な可動域があります。可動範囲が狭くなっていないか、あるいは動き過ぎていないか、四肢であれば左右で比べてみます。必ずしも症状がある側の関節に異常があるとは限りません。可動域のチェックは能動的な可動範囲だけでなく、受動的な可動範囲も見ます(整体師が学ぶ関節の制限(動きの喪失)と矯正するべき場所を参照)。

構造的(骨の形状など)な違いで、人によっては可動範囲が狭い人もいれば広い人もいます。文献に書かれている可動範囲の角度は参考値として、実際には動きの質と合わせて評価します。

Tissue texture abnormality(changes):組織の質感の異常(変化)

皮膚、筋膜、筋、靭帯などの軟部組織の質感を観察します。目で見ることと、触診で質感を確かめます。

炎症を起こしているところは4(5)徴候が見られます。発赤、発熱、腫脹、疼痛、(機能障害)。皮膚、筋膜、筋が硬くなれば、張りや動きの減少などを触知することが出来ます。その他にも、汗をかいていないか、産毛が経ていないか(これらは交感神経作用)なども見たりします。

まとめ

TARTをしっかりチェックすると、問題を起こしている場所が見えてきます。症状に囚われずに、TARTで異常が見られた場所に適切なアプローチをすると(触れてはいけない徴候もある)、良い結果が出ることが少なくありません。

 

参考文献:マニュアルメディスンの原理(絶版) 原著:フィリップ・E・グリーマン 監訳:大場弘 出版:エンタプライズ

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