自律神経失調とモロ反射(Moro Reflex)

自律神経失調だ、と言う人を診ることがあります。本人が訴える症状の中に「急に話しかけられたり、大きな音が鳴ったりするとビックリしてしまう」「光に敏感」「不安になりやすい」などがあります。このような症状がある場合は原始反射のモロ反射の残存を疑ったりします。

私の臨床経験ですが、こういう症状がある人にモロ反射の検査してみると陽性反応が出る人が結構います。モロ反射が残っていた場合、まずはこの反射が出ないようにすることを優先します。

原始反射とは

赤ちゃん(正確には胎児の頃から)が生きていくために備わっている反射。反射は意識的な反応ではなく、無意識下で起こる体の反応です。最も有名な反射は、膝の下を叩く膝蓋腱反射(しつがいけんはんしゃ)です。これは脚気の検査で行われていました(これは原始反射ではありません)。

原始反射は使うことで、筋肉の動きやそれに伴う感覚が刺激され、脳は成長して、たくさんの神経細胞がコネクト(接続)していきます。そして次の高次な脳の働きの準備に入ります。すると、この原始反射はもう必要がなくなるため、成長した脳が抑制をかけて反射が起こらないようになります(ほとんどの原始反射は生後6ヶ月ほどで統合され消失)。

モロ反射(Moro Reflex)

音や光、体が動くような外部からの刺激によって起こる反応です。腕を大きく広げた後、ハグをする(何かにつかまる)ように腕を曲げる動作。生後2~4ヶ月まで。残存すると、

・過剰反応、感覚過敏
・多動
・注意散漫
・社会的、感情的に未熟
・食品などへの過敏
などが起こる可能性があります。

You Tubeで「Moro Reflex」と検索すると動画で見ることが出来ます。

モロ反射は交感神経を興奮させる

実際のモロ反射が起こってい時の状況をみると分かると思いますが、赤ちゃんは、眼を見開き、ビックリした表情をします。大人でもそうですが、ビックリすると心拍数が上がり、心臓がドクドクと強く動きますよね。これらの活動は交感神経が興奮したために起こっています。つまり、モロ反射が起こると交感神経が興奮することになります。

本来なら、幼児期に神経が統合されるので、大人ではモロ反射が出ませんが、幼児期に反射を使わなかったり、刺激が不足していたりすることで大人になっても反応が残ってしまうことがあります。 大人の場合、理性の無い幼児とは違い、大きく手足を動かすことはありませんが、しっかり観察すると手足が反応しているのが分かります。

自律神経の調整の前にモロ反射を無くす

モロ反射が出ると言うことは、交感神経が無意識に興奮してしまうと言うことです。生活の中で、突然の大きな音や光に出会う機会は意外と多いと思います(例えば救急車のサイレン)。そのたびに勝手に交感神経が興奮してしまい、自律神経のバランスは崩れてしまいます。

もし、自律神経失調の人で、原始反射が残っている場合は、まずは原始反射が起こらないように神経を統合させることから始める必要があります。そうしなければ、結局は、生活の中で、音や光などの刺激で交感神経が興奮してしまいます。

当院ではモロ反射の統合にはエクササイズを行います。

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