固有受容感覚の低下が原因?知られざる肩こり・腰痛の正体と改善法
慢性的な肩こりや腰痛がなかなか良くならない…。そんなあなたは、「固有受容感覚」に注目してみましょう。これはあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、実は姿勢制御や体幹の安定に関わる重要な感覚です。この感覚が低下すると、知らず知らずのうちに首や腰に負担がかかり、肩こりや腰痛が慢性化したり、再発しやすくなったりします。

この記事では、理学療法や運動療法の現場でも注目されている固有受容感覚と腰痛の関係、そして改善方法について詳しく解説します。
固有受容感覚とは?
固有受容感覚とは、筋肉や関節、腱にあるセンサー(受容器)を通じて、自分の体の位置や動きを脳が正確に把握するための感覚です。たとえば、目を閉じても腕や脚の位置がなんとなく分かるのは、この感覚のおかげです。

首(頚椎)まわりには、僧帽筋や胸鎖乳突筋、後頭下筋群など頭の位置を安定させる筋肉が存在しています。そして、腰(腰椎)まわりには、多裂筋や脊柱起立筋など背骨を安定させる筋肉が存在しています。そこにある固有受容器が、無意識のうちに姿勢のバランスを保つ役割を果たしています。
【固有受容器の種類】
- 筋紡錘 → 筋肉の伸張を検知
- ゴルジ腱器官 → 筋腱の張力を検知
- 関節受容器(パチニ小体・ルフィニ終末) → 関節の角度や速度を検知
たとえば、デスクワークやスマートフォンの長時間使用により、同じ姿勢を長く続けると、身体がその姿勢に適応しようとし、筋肉や関節の動きが制限されます。この状態が続くと、筋肉や関節にある固有受容器の感度がどんどん鈍くなり、結果として、正しい姿勢を維持する感覚が弱くなります。それがさらに肩こりや腰痛を悪化させるという悪循環につながります。
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固有受容感覚の低下が腰痛を引き起こす理由
腰の固有受容感覚が低下すると、次のような問題が起こります。
- 背骨が傾いてもその感覚に気付かず、腰椎に負担がかかる
- 体を動かしたときに、腰を安定させる筋肉の反応が遅れ、体幹の安定性が損なわれる
- 動作のクセや不良姿勢が定着し、筋肉に過剰な負荷がかかる

また、ぎっくり腰などの急性腰痛の後にも、固有受容感覚の低下が見られ、適切なリハビリを行わないと再発リスクが高まります。
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固有受容感覚の低下が肩こりを引き起こす理由
首の固有受容感覚が低下すると、次のような問題が起こります。
- 首が傾いてもその感覚に気付かず、肩や首に負担がかかる
- 頭を動かしたときに、首を安定させる筋肉の反応が遅れ、頚椎の安定性が損なわれる
- 動作のクセや不良姿勢が定着し、筋肉に過剰な負荷がかかる
固有受容感覚の機能を回復させ肩こりや腰痛を改善する方法
以下のような方法が、固有受容感覚を回復させるのに効果的です。
1. プロプリオセプティブ・トレーニング(バランス訓練)
バランスボードの上に立つ、片脚立ちで目を閉じるなど、不安定な状況で姿勢を保つことで受容器を刺激します。
2. プロプリオセプティブ・トレーニング(動作の再学習)
当院が行う、動作の再学習を目的としたプロプリオセプティブ・トレーニングは、体にレーザーポイントを付けて、自分の体の動きを視覚化することで、狂ってしまった固有受容感覚の問題を認識し修正します。

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3. 首・体幹トレーニング
僧帽筋や多裂筋や脊柱起立筋をターゲットにした筋肉の強化は、首や体幹の安定性を高めます。
4. 姿勢改善・生活習慣の見直し
正しい座り方や立ち方を意識し、長時間同じ姿勢を避けることも感覚の回復に重要です。
5. カイロプラクティックアジャストメント(アジャスト)
カイロプラクティックが肩こりや腰痛に効果的と言われるのは、固有受容器にアプローチできる手技だからです。
まとめ|肩こり・腰痛改善には「感じる力」がカギ
肩こりや腰痛の原因は、骨や筋肉の問題だけでなく、「感じる力」=固有受容感覚の低下が深く関係しています。
マッサージやストレッチだけでは改善しきれない慢性的な肩こりや腰痛には、感覚・バランス・体幹を鍛えるアプローチが必要です。
あなたの肩こりや腰痛も、「感覚」を鍛えることで根本改善できるかもしれません。中央林間カイロプラクティックオフィスで、肩こり・腰痛の本当の原因にアプローチしてみませんか?
この記事を書いた人
中央林間カイロプラクティックオフィス 興津 尚之
カイロプラクター
日本カイロプラクティック徒手医学会 正会員
マニュアルメディスン研究会 正会員
公益財団法人 日本スポーツ協会 認定スポーツプログラマー
Bachelor of Engineering(工学)

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