40代女性/仕事:外資系/運動していない

主訴:左腕全体がしびれている

胸郭出口症候群

しびれが出た時の状況

もともと、ひどい肩こりがある。3ヶ月くらい前から徐々にしびれた感じが出てきた。最初は、夕方位になると気になる程度だったが、最近は1日中しびれている。しびれは腕全体だが、特に肘から先の親指側がしびれが強い。病院で検査を受けた結果、胸郭出口症候群と診断される。肩や首の筋肉を暖めたり、肩を動かすように言われた。鎮痛剤とビタミン剤を処方されて飲んでいる。お風呂に入った後は一時的に楽になる。接骨院に1ヶ月ほど通ったが、あまり変わらなかった。

しびれの強さ(10が最大で日常生活困難):6~7

見立てとアプローチ

小柄で撫で肩の女性です。首の下部の猫背が強い。いつもたくさん荷物の入った重いバックを持ち歩いている。以前は、左手で持つことが多かったが、今は出来るだけ右で持つようにしている。

左の鎖骨より少し上(図の赤い点の辺り)を圧迫する(注意:自分であまり強く押さないように注意してください)と、腕の親指側全体にしびれが出る。おそらく斜角筋という筋肉のところで、神経と血管が圧迫されていると考えられる。わざとその部分に負荷をかける整形外科学検査を行うと、やはり腕にしびれが出る。しびれている部分の感覚が右手より鈍い。病院での診断通り、胸郭出口症候群(斜角筋症候群)で間違いなさそうです。

胸郭出口症候群

まずは、肩や首周りに負担がかからないように全身を調整します。特に肩甲骨周辺から首と肩全体の動きをつけるための運動と、左右の肩甲骨の間の背骨(胸椎)の柔軟性を付けるように調整をしています。

斜角筋も緩めて血管や神経の締め付けを軽減させますが、この時、仰向けで寝た状態で左膝を立てると、首を右側へ倒しやすくなります。これはお腹の奥にある大腰筋(腸腰筋の一部)という筋肉の筋膜の影響を受けていることを示します。そのため、大腰筋を緩めてから、問題の斜角筋を緩めました。

腸腰筋

腸腰筋(腸骨筋、小腰筋、大腰筋)

最初に行った整形外科学検査をもう一度してみると、腕のしびれが少し軽減された。

斜角筋が硬くなると症状が出るので、斜角筋が硬くならないように簡単な運動を指導。この方には、伸ばすようなストレッチは向いていません。なぜなら、もともと撫で肩で、重い荷物を持ったりして肩が下がり、斜角筋は引き伸ばされるようにして負担がかかっているからです。そこからさらに筋肉を伸ばすようなストレッチは逆効果になります。だから、筋肉を適度に動かして柔らかくする方法を選びました。

2回目(7日後)、少ししびれが減った感じがする。3回目(初回から14日後)、前回の施術の翌日はしびれが出なかったが、翌々日からまたしびれが出てきた。以前よりしびれは軽い感じがする。5回目(初回から28日後)、施術後は4、5日間はしびれもなく調子がいい。8回目(初回から約2ヶ月後)、たまに少ししびれているかな、ということはあるが、ほとんど気にならなくなった。